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チーズの本場で楽しむチーズマーケット

オランダといえば、風車やチューリップと並んで、ゴーダに代表される黄色の丸くごろんとした「チーズ」を思い出す方が多いかもしれません。酪農がさかんなオランダでは、毎年6億5千万キロものチーズが生産されています。その2/3が輸出用でその量は世界一。またオランダ人は一人当たり年間平均14.3キロのチーズを食べるとされています。オランダがチーズ王国といわれるのも頷けます。

Cheese market Alkmaar

オランダで最も有名なチーズはゴーダとエダムです。 その他にも、フリージアン、リンブルグ、ケルヘム、ブルーフォルト、マースダム、オールド・アムステルダム、オールド・アルクマール、ミモレッテ・コミッション、マースランド、テッセラール=コルメル、リールダマーなど、それぞれの土地に由来したたくさんの種類のチーズがあります。チーズ作りの歴史は紀元前まで遡ります。考古学者が紀元前200年のチーズ製造の道具を発掘しました。中世になるとチーズの取引はオランダ人の生活の中で重要な位置を占めるようになります。チーズ・マーケットが賑わい、行政権を与えられた町には「デ・ワーフ」と呼ばれる計量所が建設されました。計量所はいまも町の中心の広場に建物が残っていることがありますが、なかでもゴーダの「デ・ワーフ」がオランダでも最も美しい計量所と言われています。

ゴーダ チーズマーケット オランダ

歴史ある市庁舎の前にたつゴーダのチーズマーケット

さて旅行者が、オランダのチーズに触れるには、実際に食べるほかに、チーズマーケットの見学が楽しくおすすめです。春から秋口までの5か月の間、チーズの取引で栄えた町ゴーダとアルクマールの広場で約650年前から続くチーズマーケットが開催されます。アルクマールのチーズマーケットは、4月初旬から9月初旬までの毎週金曜日の朝10時から12時半まで、ゴーダはほぼ同時期の毎週木曜日の朝10時から午後1時まで開催されます。

伝統的な衣装でチーズマーケットを盛り上げてくれる

伝統的な衣装でチーズマーケットを盛り上げてくれる、アルクマールの運河にて

チーズは朝早くから並べられ、市の担当と業者がチーズの質や重さをチェックします。チーズ・キャリアー(チーズを運搬する人)という人たちの存在がなければ、チーズ市の壮観な光景は見られないかもしれません。また、プレイサー(並べる人)、スローワー(投げる人)、そしてスケール・マスター(計量の責任者)のような人たちも重要な役割を果たしています。いずれも長い伝統を持つギルド(組合)の一員です。トラックで搬入された大量のチーズ(アルクマールでは重さにして総計3万kgにもなる約2,200個のチーズが並べられます)は、チーズ・キャリアーたちによって運ばれ、整然と広場に広げられます。大きな掛け声とともに仲買人たちが売買をはじめ、取引の成立したチーズはチーズ・キャリアーたちがまた運び出します。ものの4時間も経たないうちに、すべのチーズが売りさばかれます。

大きなチーズを持って帰るわけにはいきませんが、ご安心を。チーズマーケットが開催される広場の周りには、一般向けにチーズを販売する屋台が並び、試食などを楽しみながら、小分けになったチーズを買えます。チーズマーケットの様子を一通り楽しんだら、ビールでも飲みながら屋台のチーズショップをまわってみましょう。広場の計量所はチーズ博物館となっていますので、ぜひこちらも覗いてみましょう。

アルクマールのチーズ市の周辺にはチーズを売るお店も

アルクマールのチーズ市の周辺にはチーズを売るお店も

参照:
アルクマールのチーズマーケット公式(英語)
ゴーダのチーズマーケット公式(英語)

アルクマールはチーズマーケットの規模で知られています。一方、ゴーダは古都の風情をより感じる小さく魅力的な町。オランダで最も古いゴシック建築である市庁舎や16世紀の美しいステンドグラスで知られる聖ヤン教会など街歩きの見どころもたくさんあります。

夏季は、ユトレヒトとゴーダの間にあるウールデン(Woerden)やアムステルダムから北へバスで30分のエダム(Edam)でもチーズマーケットが開催されます。オランダへご旅行の際はチーズマーケットが開催されている町を行程に入れてみてはいかがでしょう。

オランダのチーズは、地元の人が通う街中のチーズショップでももちろん購入できます。試食をさせてくれるところが多く、店主のおすすめなどを聞いて味見をしてみましょう。Jong(ヨング)と呼ばれるのが熟成半年以内のフレッシュなチーズ、Oud(アウド)と呼ばれるのが半年以上熟成したコクのあるチーズです。

チーズ オランダ ショップ

アムステルダムやハーグなど大都市では周辺の農家が持ち寄って作るオーガニックマーケットも人気です。アムステルダムではノールデルマルクト(北の広場)で毎週土曜日に開かれます。ヨルダーンという風情のあるエリアにあり地元の人でにぎわいます。このオーガニック・マーケットは1987年からという歴史あるもので、オランダ初のオーガニック専門のマーケット(青空市場)と言われています。発起人は広場の一角にあるカフェのオーナー。北広場の活気を取り戻して、カフェにもたくさんのお客さんに来てもらいたいという気持ちから、率先してマーケットを取りまとめたそうです。そんなユニークなオーナーの経営する Winkel 43 で名物のアップルパイも合わせて楽しんでみてはいかがでしょう?

非営利団体オックスファムの調査で「世界で一番健康な食事をする国」に選ばれたオランダ。オーガニックマーケットやスーパーなど地元の人が通う市場に足を運んでみると、その理由がわかるかもしれません。

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