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画家ヤン・ファン・エイクの故郷を訪ねて

画家ヤン・ファン・エイク(Jan van Eyck 1395年頃-1441年)は初期フランドル派の画家。宮廷画家として仕えていたバイエルン公ヨハン3世が死去すると、ファン・エイクは1425年、当時大きな権力と政治的影響力を持っていたブルゴーニュ公フィリップ3世の宮廷に迎えられました。 15世紀の繁栄の絶頂期を迎えたブルージュで1441年に没するまで、ファン・エイクは宮廷画家および外交官として活躍し、傑作と称される絵画を世に送り出しました。

「ファン・デル・パールの聖母子」

ヤン・ファン・エイクの作品は、ブルージュ旧市街にあるグルーニング美術館で鑑賞できます。 最高傑作のひとつ「ファン・デル・パールの聖母子」(写真上から2番目)の前に立つと、その精密に描かれた美に息を飲みます。 グルーニング美術館はファン・アイクの他に、ハンス・メムリンクに代表される初期フランドル派や近代のポール・デルヴォーなどフランダースゆかりの画家の作品を展示しています。

またブルージュと合わせて訪れたいのが、ブルージュとブリュッセルのあいだに位置する古都ゲント。
 
5年に1度行われる花の祭典「ゲント・フロラリア」(次回は2016年4月22日〜5月1日)でも知られる美しい街で、その礎は9世紀に城塞を築いたフランドル伯にまでさかのぼります。 ブルージュと同様、織物産業で栄え、15世紀にはパリに次ぐ大都市として繁栄を謳歌しました。 旧市街の中心はコーレンマルクト。美しいギルドの館が水面にその姿を映しています。(写真上から3番目)

ゲントには、ヤン・ファン・エイクが兄のフーベルトと共に遺した絵画史上に輝く至宝があります。 コーレンマルクトから徒歩3分の聖バーフ大聖堂の祭壇画「神秘の子羊」(写真上から4番目)です。 600年近く経てもなお色あせない芸術性に圧倒されるこの名画は、門外不出のためここでしか見られません。

祭壇画「神秘の子羊」

この祭壇画「神秘の子羊」は次世代に継承していくため、2012年から大がかりな修復作業に入っています。 当初5年の予定だった修復期間は、作業を進めていくなかで再調整される工程や調査のため延長され、少なくとも2019年まで修復作業が行われることになりました。
 
パネルを合わせた形で展示される祭壇画は、3つの工程で修復作業が行われています。 そのため3分の2のパネルは修復作業期間中も聖バーフ大聖堂にて一般公開されています。 祭壇画のエリアには日本語のオーディオガイドがあります。 解説を聞きながらじっくりと隅々まで鑑賞しましょう。 修復中の3分の1のパネルは、ゲント美術館(Museum of Fine Arts Ghent)で見学できます。 ガラス越しにはなりますが、名画の修復作業を間近に見るチャンスです。 ゲント美術館はヒエロニムス・ボスの「十字架を担うキリスト」やアンソール、マグリット等の傑作を収蔵した貴重な美術館。 ぜひ合わせて訪れてみてください。

アクセス
● ゲント ブリュッセル、ブルージュ共にベルギー鉄道の直通の列車で30分
● ブルージュ ベルギー鉄道の直通列車でブリュッセルから1時間、ゲントから30分
ベルギー鉄道 時刻表検索ページ(英語)

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