アムステルダム(Amsterdam)は首都でありながら親しみやすい町。古くから港町として栄え、様々な人々を受け入れ、共存してきました。 170を越える国籍の人が暮らし、コスモポリタンな雰囲気をもちながら、人口80万人という規模のため大きな村のような雰囲気があります。
アムステル川をダムで堰き止めたという名称に由来する通り、かつての河口に町の玄関、アムステルダム中央駅が鎮座しています。 駅を中心に扇形に広がる旧市街には165本、全長100kmを超える運河が流れます。水面下では木の杭が建物を支え、各区画を1,200を越える橋が繋いでいます。まさに水上の都。
オランダ黄金時代17世紀の面影を感じさせる環状地区は、ユネスコ世界遺産に登録されています。様々な建築様式で作られたカナルハウスを眺めているだけでも飽きません。
美しく保存された歴史地区がある一方、中央駅からフェリーで渡った北地区や、東港湾地区では新しい街づくりが盛んです。斬新でユニークな発想の建築が並び、21世紀の首都の新しい顔を見せています。
2019年のテーマは、レンブラントとオランダ黄金時代。画家レンブラント没後350年を記念して、オランダ各地でレンブラントや17世紀に関するイベントが開催されます。
そのハイライトともいえるのが国立美術館の「すべてのレンブラント展」です。レンブラント記念年の主なイベントについては、こちらのページをご覧ください。
ランドマーク
アムステルダム中央駅 Amsterdam Centraal Station
スキポール空港から電車で20分。主要都市へアクセスが便利なオランダの首都の玄関口。 駅前には観光案内所、市の交通局、運河クルーズの乗船所、トラムやバスのターミナルがあります。 東京駅と姉妹駅提携を結んでいます。

(c) Amsterdam Marketing, Photo by Koen Smilde Photography
王宮 Koninklijk Paleis Amsterdam
アムステルダム旧市街の中心、ダム広場に建つ王宮は1648年に市庁舎として建てられたもの。 ナポレオン時代に王宮となり、現在はオランダ王室の迎賓館として使われています。 行事がない時は内部を見学できます。
運河クルーズ Canal Cruise
アムステルダムの運河を観光遊覧船で巡ることができます。 水の都アムステルダムを水の上から眺めてみましょう。 乗り場はアムステルダム中央駅前やハイネケン・エクスペリエンス周辺など。通常の観光クルーズは所要1時間~1時間半ほど。予約なしで乗船できます。ワインとチーズのついたナイトクルーズやディナークルーズもあります。
観光ハイライト
オランダは単位面積当たりのミュージアムの数が世界一と言われるほど、数多くのミュージアムが集まっています。アムステルダムにも約80の美術館・博物館があります。そのなかでも人気の美術館と個性的な美術館をいくつかご紹介します。
アンネ・フランクの家 Anne Frank Huis
『アンネの日記』の作者として知られる少女、アンネ・フランクとその家族が、第二次世界大戦中ナチスの迫害を逃れ、隠れ家として使っていた家がミュージアムとして一般公開されています。訪問にはオンラインでの事前予約が必要です。詳しく読む
アムステルダム国立美術館 Rijksmuseum Amsterdam
門外不出のレンブラントの傑作「夜警」やフェルメールの「牛乳を注ぐ女」「小路」「手紙を読む青衣の女」などオランダ芸術黄金期の名画はもちろん、中世から現代までの絵画、アンティーク、工芸品が展示されたオランダ最大のミュージアム。

(c) Erik Smits
ゴッホ美術館 Van Gogh Museum
ゴッホの弟テオの遺族が建てた世界最大のゴッホ・コレクションを誇る美術館。「ひまわり」「自画像」「アーモンドの花咲く枝」など、誰もが知る名画が所狭しと展示されています。入場券はオンライン販売のみとなっています。詳細は美術館の公式サイト(日本語)をご覧ください。
ゴッホ好きな方はオランダで世界2大コレクションと故郷を訪ねる旅が楽しめます。
ステデライク・ミュージアム Stedelijk Museum Amsterdam
ピカソ、ウォーホルなど19世紀後半から現代までの絵画、デザイン、モダンアートのコレクションを展示。ダッチデザインの雑貨を揃えたミュージアムショップもおすすめ。詳しく読む
エルミタージュ美術館アムステルダム Hermitage Amsterdam
ロシアのエルミタージュ美術館と提携。エルミタージュ美術館が所蔵する膨大なコレクションから、約半年ごとに作品を借り受け、ユニークなテーマで企画展を実施しています。ゆったりとした展示スペース、中庭、レストランがあり、静かにアートに触れられます。
レンブラントの家 Rembrandthuis
若くしてアムステルダムで成功したレンブラントが住んだ家を、当時の家具を使って再現したミュージアム。レンブラントのアトリエや収集したオブジェ、版画の手法なども再現されているため、画家の生活が偲ばれます。エッチングやスケッチなどの作品展示あり。国立美術館と合わせて訪れたい。
ユニークなミュージアム
ハウスボート博物館 Woonbootmuseum
かつては住宅不足のため利用されたハウスボートも、現在は電気水道完備、快適な水上住宅として人気があります。アムステルダムに約2000ほどあるハウスボートを、実際に見学できる貴重な場所がこの博物館。小さいながらも居心地の良い空間に驚きます。
屋根裏部屋の教会 Ons’ Lieve Heer op Solder
宗教改革の後、カトリックのミサが禁じられていた16~17世紀に信者がこっそり祈りをささげるため、屋根裏部屋に作ったカトリック教徒のための隠れ教会。
ヘンドリキェ・バッグ博物館 Tassenmuseum Hendrikje
17世紀のカナルハウスに、数世紀にわたる女性のバッグと財布のコレクションが展示されています。歴史的に貴重なものから目を奪われる豪奢なものまで、見ていて飽きません。館内にはエレガントなカフェがあり、軽いランチやハイティーが楽しめます。
おすすめハイティー・スポットについて詳しく読む
ファン・ローン博物館 Museum van Loon
東インド会社の創業者のひとりでもあった、豪商ファン・ローン一族の屋敷がミュージアムになっています。オランダ黄金時代の豊かな暮らしぶりを垣間見ることができます。初夏から秋にかけて、美しい中庭も楽しめます。毎年6月中旬に行われるガーデンイベントOpen Garden Daysのメイン会場です。
エンタテイメント
コンセルトヘボウ Concertgebouw
世界3指に入るといわれる素晴らしい音響効果で知られる音楽ホール。ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の本拠地です。夜のメインコンサートのほか、バックステージツアーやランチコンサートも行っています。詳しく読む
ショッピング
9つの小路 De 9 Straatjes
ダム広場からみて西側、シンゲルとプリンセン運河に挟まれた、ラードハウス通りとライツェ通りの間に「9ストラーチェス(9つの小路)」という名前の個性的なショップやカフェが点在するエリアがあります。地元っ子に混じって、古着や雑貨など、お気に入りのアイテムを探してみましょう。
ヨルダン地区 Jordaan
「9つの小路」の外側、プリンセン運河とラインバーンス運河の辺りはヨルダン地区と呼ばれ、かつてはレンブラントも住んだ下町。おいしいレストランやカフェ、デザイナーズショップが落ち着いた雰囲気の中に点在しています。
ノールデルマルクト Noordermarkt
ヨルダン地区、北教会の前の広場。アンティークやオーガニック食品などを扱うマーケットが土曜日に開催されます。
ハーレマー広場 Haarlemmerplein
クオリティの高いチーズ、ワイン、野菜、果物などを販売するオーガニック・マーケットを水曜日に開催。
ニューエンダイク通り〜カルファー通り〜ライツェ通り Nieuwendijk, Kalverstraat, Leidsestraat
中央駅から南に向かうこのあたりは、庶民的なチェーン店などが立ち並びます。雑貨などが人気のHEMAはニューエンダイク通りとカルファー通りにあります。
シンゲルの花市 Bloemenmarkt Singel
シンゲル運河に浮かんだボートにたくさんの花屋が並びます。毎日、一年中、花や球根、園芸小物、土産物があり多くの人で賑わっています。
ニューウェ・スピーゲル通り Nieuwe Spiegelstraat
国立美術館から市内中心部に向かって走るニューウェ・スピーゲル通り周辺には、70店以上の骨董店や美術商が並びます。
ペーセーホーフト通り周辺 PC Hooftstraat
高級ブランドの買い物なら、アムステルダムの南、ミュージアム広場近くのペーセーホーフト通りへ。
アルベルトカイプ通り Albert Cuypstraat
衣料品から生活雑貨なんでもそろう日用品市。日祝を除き、毎日開催。
ユトレヒト通り Utrechtsestraat
ファッション、インテリア、雑貨、チョコレートなど様々な店が軒を連ねる通りです。
ニューマルクトNieuwmarkt
平日は小規模な日用品市ですが、土曜日にはファーマーズ・マーケット、日曜日はフリーマーケットが開催されます。近くに中華街あり。