都市ガイドオランダ、ベルギー・フランダース地方の主要都市の紹介

北海沿岸の町

ブルージュから1日ほど足をのばして、夏の北海へ出かけてみませんか。海に出ると古都とは雰囲気が変わり、開放的で魅力的なリゾートや自然公園が見つかります。ベルギーの画家が目にした風景も味わうことができます。

オステンド

かつて交易で栄えたブルージュは海に近く、北海エリア探訪の拠点に最適です。ここから、ベルギー鉄道のIC(インターシティ)で15分でたどり着くのがオステンド(Oostende)。18世紀にはベルギー最大の貿易港として栄えた歴史があり、その後は広大な砂浜を活かしたビーチリゾートとして発展、「リゾートの女王」と称えられています。

(c) Toerisme Oostende

海岸沿いのプロムナードには高級ホテルやショップが並び、カジノなどのリゾート施設も充実しています。夏にはオペラやコンサートが開かれ、華やいだ雰囲気に包まれます。ドーバー海峡を 渡ればその先はイギリス、かつては英国からたくさんの旅行者が陽光を求めてやって来ました。

高級リゾートホテル テルマエパレス (c) Daniel De Kievith

スパリゾートとしてのオステンドの歴史が味わえるのが80年以上の歴史をもつリゾートホテル「テルマエパレス」。1933年開業、アールデコのインテリアが飾られ、ほぼ全室海に面した部屋、カフェテリアには洒落た壁画といった20世紀前半の文化の香りが残っています。2002年、ホテルの建物は国の指定文化財となりました。

オステンドには芸術の花も開きました。表現主義の画家ジェームス・アンソールはここに生まれ、その生涯のほとんどをオステンドで暮らしていま す。

(c) Westtoer 画家アンソールはオステンド出身

オステンドにはアンソールが暮らした家に、当時のままの家具や小物が置かれ、作品のレプリカが飾られています。まさにアンソールを体験できるミュージアム。作品にも描かれた有名な仮面、不思議な人形、陶器などの収集品を見ていると、画家の独特な世界に引き込まれます。

※ アンソールの家ミュージアムは、アンソール・エクスピリエンス・センターとして生まれ変わるため、現在改修工事中。リニューアルオープンは2019年中頃の予定です。

(c) Westtoer アンソールの家(2019年にリニューアルオープン予定)

クノック・ヘイストと自然保護区

ブルージュから北へ、鉄道IC(インターシティ)で約20分で到着するクノック・ヘイスト(Knokke-Heist)は11世紀から続く町。40のギャラリーや周辺の自然を活かした高級ゴルフクラブなどがあり、ここにもリゾートの趣があります。自然に思い切り触れ合うならクノックヘイストからバスで30分、自然保護区ズウィン(Het Zwin)へ。たくさんの野鳥などの動物が生息し、初夏から夏にかけて一面の花が咲く砂丘に広がる湿地帯など、広大なエリアには土地固有の生態系を観察できる遊歩道が整備されています。クノック・ヘイストから西へ、北海沿いにのんびり走るトラム(路面電車)に1時間ほど揺られるとオステンドに着きます。オステンドと合わせて周遊するのもおすすめ。

(c) Toerisme Knokke-Heist Westtoer 地平線まで続く湿地

湿地に咲く花々の自然な姿が美しい、ズウィン自然公園

自然保護区ズウィン Het Zwin

参考記事 北海沿岸のリゾート オステンドと自然保護区ズウィン 2016.09.20

無形遺産のエビ漁を訪ねて オストダンケルク

オステンドからさらに西へ約50km、北海沿岸のトラムに50分ほど揺られると、オストダンケルク(Oostduinkerke)の町に到着します。ここでは古来より馬を使った独特のエビ漁が行われてきました。現代まで綿々と受け継がれてきたエビ漁は、2013年12月ユネスコの「無形文化遺産」に選定されました。オストダンケルクには、新鮮な魚介類やそれを使ったグルメを求めて一年を通してたくさんの人が訪れます。なかでも灰色の小エビ(crevettes grises )と呼ばれるのエビの産地として知られています。大きな引き綱をつけた馬たちがダイナミックに海に入って行く様子は、夏の風物詩として人気があります。

オストダンケルクのエビ漁:4月中旬~9月中旬の隔週または週一回(不定期)
2018年のスケジュール(Oostduinkerke観光局・英語)

参考記事 世界文化遺産となったベルギー・オストダンケルクのエビ漁 2014.01.16

(c)Toerisme Oostduinkerke, Westtoer

オストダンケルク 北海の小エビ (c) Toerisme Oostduinkerke, Westtoer

シント・イデルバルドのデルボー美術館

オストダンケルクからさらに西へ、北海沿岸のトラムで10分とほど近くにシント・イデルバルド(Sint-Idesbald)という町があります。ここは画家ポール・デルヴォーが愛した町。1920年代にブリュッセルの美術アカデミーに学び、新印象主義、表現主義、シュルレアリスムといった時代の潮流から影響を受けながら、理想化した美しい裸婦が建物や庭園、夜の風景の中に夢遊病者のようにたたずむといった独自の幻想的な世界を描き続けた画家です。々訪れては作品のインスピレーションを膨らませた、シント・イデルバルドの町には、デルヴォーを記念し画家に捧げられたミュージアムがあり、貴重な作品を観ることができます。

(c) Westtoer コックサイドの町

(c) Toerisme Koksijde / Westtoer たっぷり作品が観られるボール・デルヴォー美術館

ポール・デルヴォー美術館
Museum Paul Delvaux
住所:Paul Delvauxlaan 42-8670 Sint-Idesbald
開館:4月~9月 水曜日~日曜日 午前10時30分~午後5時30分
10月~3月 木曜日~日曜日 午前10時30分~午後5時30分
1月1日と12月25日以外の祝日は開館
ウェブ:www.delvauxmuseum.com

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