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酪農の国 オランダのチーズマーケット

オランダと聞くと、風車やチューリップと一緒に、黄色くて丸い「チーズ」をイメージするかもしれません。オランダのチーズの歴史は、チーズ製造の道具が発掘された紀元前200年頃に遡ります。中世になると、オランダの産業のひとつとしてチーズの取引が重要になります。チーズマーケットが賑わい「デ・ワーフ」と呼ばれる計量所が作られたのもこの時代。いまでもゴーダやアルクマールなどでは、約650年前から続く伝統的なチーズマーケットが観られます。

広場に並んだチーズ、黄色が古都の街並に映える

オランダ人が1年中食べているチーズ。年間6億5千万kgほど生産されるオランダ産チーズのうち約3分の1が国内消費用です。オランダ人は1人当たり年間平均14.3キロのチーズを食べているといわれています。有名なゴーダ(オランダ産の約60%を占めます)とエダムの他にも様々な味の異なるチーズがあるのをご存じでしょうか?

大きいものは直径60cmにもまるゴーダチーズ

グリーンハート地域で作られる熟成チーズ、牧草が豊富なブラバント州の甘くてクリーミーなチーズ、テセル島やテルスヘリング島の塩分ある牧草地で育てられた羊のチーズ、北ホラント州の干拓地で生まれたパワフルでなめらかなチーズなど、土地ごとの風土が生み出す多彩なチーズがあります。

いまも一部はチーズ工房で手作りで作られている

街中のチーズショップでお土産を買ったり、オーガニック・マーケットで農家直送のさまざまなチーズを食べ比べてみるのもよいでしょう。Jong(ヨング)と呼ばれるのが熟成半年以内のフレッシュなチーズ、Oud(アウド)と呼ばれるのが半年以上熟成したコクのあるチーズです。チーズショップは試食をさせてくれるところが多いので、好みを伝えながら店主のおすすめを味見をしてみましょう。

オランダのチーズに触れるには、食べるほかにチーズマーケットの見学が楽しくおすすめです。春から秋口までの5か月間、チーズの取引で栄えた町ゴーダとアルクマールの広場で伝統的なチーズマーケットが開催されます。アルクマールのチーズマーケットは、4月初旬から9月初旬までの毎週金曜日の朝10時から12時30分頃まで、ゴーダはほぼ同時期の毎週木曜日の朝10時から午後1時頃まで開催されます。

ゴーダのチーズマーケット

チーズマーケットの日は朝早くから町が色づきます。威勢よくチーズを運ぶチーズ・キャリアー、それを並べるプレイサーやスローワー、計量の責任者スケール・マスターといった役職の人々はいずれも歴史あるギルド(組合)の一員です。マーケットに搬入された大量のチーズ(アルクマールでは総量3万kg、約2,200個のチーズ!)が、チーズ・キャリアーたちによって運ばれ、整然と広場に広げられます。大きな掛け声とともに仲買人たちが売買をはじめ、取引の成立したチーズは再びチーズ・キャリアーたちが運び出します。あっという間にすべてのチーズが売りさばかれます。

アルクマールのチーズマーケット

マーケットが開催される広場の周りには、一般向けにチーズを販売する屋台が並び、小分けになったお土産サイズのチーズが買えます。マーケットの様子を一通り楽しんだら、ビールでも片手に屋台をまわってみましょう。ゴーダでは、オランダのワッフルとして知られるご当地スイーツ「ゴーダワッフル」の屋台で焼き立てを食べられます。計量所はチーズ博物館になっています。ぜひこちらも覗いてみましょう。

アルクマールはチーズマーケットの規模の大きさや運河の美しさを満喫できます。ゴーダはステンドグラスの美しい教会など古都のもつ魅力が味わえます。それぞれ見どころもたくさんあるので、半日以上かけて楽しみたいところ。

チーズマーケット公式HP(英語)
アルクマールのチーズマーケット
ゴーダのチーズマーケット

アクセス
アルクマール:アムステルダム中央駅からオランダ鉄道の直通列車で約40分
ゴーダ:アムステルダム中央駅からオランダ鉄道の直通列車(またはユトレヒト経由)で約1時間

夏は、ユトレヒトとゴーダの間にあるウールデン(Woerden)やアムステルダムから北へバスで30分のエダム(Edam)でもチーズマーケットが開催されます。オランダへご旅行の際はチーズマーケットが開催されている町を行程に入れてみてはいかがでしょう。

参照記事
アルクマールの見どころ
ゴーダの見どころ

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