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スナイデルス・ロコックス邸

アントワープでバロック文化が花開いた17世紀前半、この町で活躍したニコラス・ロコックスは、ルーベンスやヴァンダイクなどの画家たちの庇護者でありアートコレクター、そして9期26年間、アントワープの市長をつとめた町の名士でした。

ロコックスが1603年から1640年まで住んだ邸宅がミュージアムとして公開されています。財産記録をもとに修復・再現された館内には、ルーベンス、ヴァンダイク、ヨルダーンス、テニエ、ヤン・ブリューゲル、マサイスなどの絵画のほか、当時の調度品、彫像、磁器のコレクションが収められています。美しい中庭をゆったりと歩けば、まるで17世紀にタイムトリップしたかのよう。

ロコックス邸の中庭 (c) KBC Rockoxhuis

ロコックス邸の建物は、1949年に非営利団体Artiestenfondsが買い取り美術館となりました。1970年にKBC銀行が買い取り、ニコラス・ロコックス財団を設立します。2017年から2018年にかけて、建物の改修工事が行われました。このとき、同じ通りに住み、ロコックスの時代に活躍した画家フランス・スナイデルスの家が寄贈され、新しいミュージアムが誕生します。

スナイデルス邸 (c)KBC Rockoxhuis

ロコックス邸 (c)KBC Rockoxhuis

2018年2月24日、生まれ変わったミュージアムは「スナイデルス・ロコックス邸(Snijders & Rockox House)」として開館しました。アントワープの繁栄を象徴する2人は、同じ通りに住み、親交を結んでいました。静物画や動物画、狩猟画で知られるフランス・スナイデルスと、芸術家のパトロンで人道家、市長を長年つとめたニコラス・ロコックス、双方ともに当時の文化と社会に大きな影響を与えています。多くの共通点を持つ2人の家は、いまひとつのミュージアムとなり、バロック時代のアントワープの魅力を語りだします。

ルーベンス作 “Maria in aanbidding voor het slapende Jezuskind”1577-1640, Collectie Snijders&Rockoxhuis (c)KBC Rockoxhuis

フランス・スナイデルスの静物画 1616 (c)KBC Rockoxhuis

17世紀の時代性と邸宅のもつ雰囲気を大事にしている「スナイデルス・ロコックス邸」は、ロコックスが飾ったように、ルーベンス、ファンダイク、スナイデルの名画を展示していますが、展示品のそばに無粋な説明書きはありません。作品解説はアプリをダウンロードするか、オーディオガイドで楽しみます。他の美術館から長期貸与された作品も多く、17世紀の楽器の貴重なコレクションなども展示されています。

同じ時代の邸宅ミュージアムとして公開されている「ルーベンスの家(Rubenshuis)」や「プランタン・モレトゥス印刷博物館(Prantin-Moretus Museum)」と一緒に訪れると、より深い文化体験ができるでしょう。

ロコックス邸 公式ウェブ(開館時間・料金等/英語)
https://www.rockoxhuis.be/en/

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