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クレラー・ミュラー美術館 アートと自然と建築を体験

2万点以上の近現代のアート作品を収蔵するクレラー・ミュラー美術館は、世界で2番目に大きいゴッホ・コレクションで知られています。ゴッホ以外にも、ピカソ、ルノワール、モネ、スーラ、シニャック、モンドリアンなど一時代を築いた偉大な画家の作品を収蔵しています。

クレラー・ミュラー美術館の建物とエントランス

Works by Wenckebach and Di Suvero, photo by Marjon Gemmeke

個性的な彫刻家の作品160点が点在する彫刻庭園は、欧州最大規模のもの。さらに美術館そのものが、オランダ最大の国立公園、デ・ホーヘ・フェルウェ国立公園の中にあり、四季折々の自然が楽しめます。

クレラー・ミュラー美術館はオランダ東部にあるアペルドールン、アーネム、エーデ・ワーゲニンゲンの3つの鉄道駅に囲まれ、いずれかからバスでアクセスします。首都アムステルダからの所要時間は約2時間。ここにはそれだけの時間をかけても、ぜひ訪れてみたい理由があります。

クレラー・ミュラー美術館チューリップの咲いた庭園

(c)クレラー・ミュラー美術館 チューリップと新緑の頃 Photo: Marjon Gemmeke

クレラー・ミュラー美術館のコレクションの主な部分は、かつてこの地に住んだオランダ人実業家の妻で、20世紀を代表するアート収集家ヘレン・クレラー・ミュラーの個人コレクションです。ヘレンは約15年で約12,000点ものアートを収集しました。

ゴッホとの出会い

芸術批評家でアドバイザーだったブレマー氏のもと、アートを収集していたクレラー・ミュラー夫妻でしたが、ヘレンはゴッホの芸術性に特に強い共感もち、ヨーロッパ各地から作品を買い集めます。

「ゴッホの価値は、その表現方法や技法ではなく、偉大で新しい人間性にある」と語ったヘレンは、オランダ・ハーグの私設美術館で当時まだ有名ではなかったゴッホの作品を積極的にを展示し、アーティストの知名度に貢献しました。現在クレラー・ミュラー美術館には、ヘレンが集めた「夜のカフェテラス」「アルルの跳ね橋」「じゃがいもを食べる人々」などオランダ時代からフランス時代までの約90点の油彩画と約180点の素描画があります。ゴッホの個人コレクションとしては世界最大です。

クレラーミュラー美術館所蔵ゴッホの夜のカフェテラス

(C)クレラー・ミュラー美術館所蔵 ゴッホ「夜のカフェテラス」1888

クレラー・ミュラー美術館所蔵ゴッホの絵画マダム・ルーラン

(c)クレラー・ミュラー美術館所蔵 ゴッホ「 マダム・ルーラン」1889

クレラー・ミュラー美術館所蔵ゴッホの花咲く桃の木

(c)クレラー・ミュラー美術館 ゴッホ「花咲く桃の木」1888

クレラー・ミュラー美術館所蔵ゴッホの絵じゃがいもを食べる人々

(c)クレラー・ミュラー美術館 ゴッホのオランダ時代の名作「じゃがいもを食べる人々」1885

クレラー・ミュラー美術館のハイライトともいえるゴッホ作品は、画家に捧げられた「ゴッホ・ギャラリー」で観ることができます。肖像画や風景画などのシーン別、また時代別に展示されたギャラリーは、すりガラス越しに柔らかな自然光が満ち、絵画を楽しむのに最適の空間となっています。

クレラー・ミュラー美術館のゴッホギャラリーの展示風景

クレラー・ミュラー美術館のゴッホ・ギャラリー
Photo by Marjon Gemmeke

ヘレンが当初オランダ・ハーグにあった美術館を、現在クレラー・ミュラー美術館がある自然豊かな敷地に移し、新しい美術館を作ったのは、彼女の情熱と先見の賜物でした。

ベルギーの著名建築家ヘンリー・ヴァン・デ・ヴェルデ設計の建物は、1938年、かろうじてヘレンが存命中に美術館として開館しました。初夏の新緑、晩夏のヒース、秋の紅葉と四季折々の自然と芸術が調和したこの素晴らしいミュージアムで、ゴッホを中心に、モネ、ルノワール、スーラなどの印象派、ピカソ、ブラック、レジェなどキュービスムや未来派、モンドリアンなどのデ・スタイル派といった珠玉のアートが楽しめます。

ヘレンが亡くなった後、引き継いだ館長たちによる彫刻庭園の創設・拡張や、世界遺産となった建築シュローダー邸で知られるリートフェルトに設計を依頼した別館など、絵画以外もたくさんの見どころがあります。

主要作品の解説が聴ける日本語オーディオガイド(有料2.50ユーロ)もあるので安心です。食事がとれるカフェもあり、またデ・ホーヘ・フェルウェ公園専用の無料で利用できる白い自転車で公園のビジターセンターを訪ねたり、自然を散策して、のんびりと過ごすことができます。1日ゆったりとアートと自然に触れて、過ごしてみませんか?

クレラー・ミュラー美術館 Kroller Muller Museum
ウェブ 日本語 / 英語
開館:火曜日~日曜日・祝日 午前10時~午後5時(彫刻庭園~午後4時30分)
休館:祝日を除く月曜日、1月1日
入館料:19.90ユーロ(国立公園の入園料含む)
住所:Houtkampweg 6, 6731 AW Otterlo

アクセス:
アムステルダム中央駅から電車で約1時間の3駅が利用可能。Apeldoorn駅かEde-Wageningen駅でバス108番に乗る。またはArnhem駅でバス105番(Barneveld方面)に乗る。いずれの場合もOtterloで106番のバスに乗り換えとなります。

美術館に入るためには、デ・ホーヘ・フェルウェ公園の入園料が必要です。バスのドライバーから国立公園のチケットを購入できるので、それを利用して美術館まで直接バスで乗り入れることができます。または、国立公園の入口でバスを降り、公園のスタッフからクレラー・ミュラー美術館と国立公園のコンビチケットを買い、入口近くに駐輪された無料の白い自転車を使って、約2.3km、10分ほどの道を美術館までサイクリングで行くこともできます。

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