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オランダの春を楽しむサイクリング

自転車の保有率が1人1台以上と世界一のオランダは、実際にサイクリング天国です。自転車が生活に密着しているので、毎日のように通勤・通学といった移動や、散歩や買い物、遠出などに自転車が使われています。総長3万キロ近い自転車専用道路が整備され、自転車信号やロータリーなど自転車を利用しやすい工夫があちこちで見られます。

オランダのフレボランド州でサイクリング

オランダで気軽にレンタサイクルをしてみませんか?アムステルダムから一歩郊外に出ると、半日くらいで回れる気軽なスポットが点在しています。新緑が芽生え、春の花咲く季節に、素敵な景色に巡り合えるルートをご紹介します。

● アウデケルク・アーン・デ・アムステル Ouderkerk aan de Amstel
アムステルダム中心部から約11km

アムステルダムで旅行者も借りられるレンタルサイクル店がアムステルダム市の観光局のページ(英語)で紹介されています。フットブレーキや鍵のかけ方など一通りレクチャーしてもらったら、出発です。

まずはアムステル川を南下するルートで郊外へ。町の東を流れる広々としたアムステル川沿いには、エルミタージュ美術館アムステルダム別館、マヘレの跳ね橋、カレー劇場などの名建築が並びます。

アムステルダム現存最古のマヘレの跳ね橋

アムステルダム最も歴史ある木造橋、マヘレの跳ね橋

エルミタージュ美術館アムステルダム別館

エルミタージュ美術館アムステルダム別館

水辺を眺め、景色を撮影などしながらのんびり走っていると、やがて12世紀から続く町アウデケルク・アーン・デ・アムステルに着きます。アウデケルク・アーン・デ・アムステルは、アムステル川にある古い教会という意味ですが、その名の通り立派な教会があり、また白鳥と呼ばれる風車が残る、小さいながら街並の美しい町です。オランダ最古のユダヤ人墓地があり、哲学者スピノザの師であり画家レンブラントの友人だった学者イスラエルが眠っています。水辺に映る可愛い町を散策してみましょう。

アウデケルク・アーン・デ・アムステル

アウデケルク・アーン・デ・アムステルとアムステル川の風景
(c) Amsterdam Marketing

旅の贅沢ランチのおすすめが、有名ミシュラン星シェフ、ロン・ブラーウの片腕として活躍した若手シェフ、ジェイミー・ファン・ヘイェがオープンしたJaimie van Heije Restauranteです。旧植民地インドネシアの料理を取り入れた、洗練されたメニューが人気。少し足を延ばして、かつての火薬庫だった建物をリノベーションしたDe Kruidfabriek by Luteもいいかもしれません。アムステルフェーンという町にあり、その名を「ルテのスパイス工場」というレストランは、オランダの人気シェフ、ペーテル・ルテがスパイスにこだわったメニューを出します。ソファに腰をかけ、インダストリアルな雰囲気のインテリアで、ハーブとスパイスを組み合わせた独創的な香りの野菜メインの料理をヘルシーに味わいましょう。どちらもランチ営業あり。

アムステルダムの森に咲く桜

アムステルダムの森に咲く桜 (c) Amsterdam Marketing / Photo by Cris Toala Olivares

帰りはいったんアムステル川を離れて、西にあるアムステルダムの森 Amsterdamse Bos を経由して町に戻っても良いでしょう。アムステルダム市民の憩いの森には、日本から送られた400本の桜があり、満開となる4月初旬は絶景となります。

● おとぎの国のムイデン城  Muiderslot
アムステルダム中心部から約15km

アムステルダム郊外にあるムイデン城

ムイデン城

アムステルダムの東にあるムイデン城は、オランダに残る中世のお城のなかでも最も美しいと評判です。入口に跳ね橋をそなえ円柱の塔が並んだ、いかにも中世の古城といった端正な姿は、おとぎ話から飛び出てきたようです。

ムイデン城の庭園

ムイデン城の庭園

700年の歴史をもつムイデン城は、実際にオランダの歴史の舞台で活躍した重要なお城です。敵を見張る拠点としてアムステルダムの町を守ってきたのです。総長135kmの「アムステルダムのディフェンスライン」の一部として、ユネスコの世界遺産に登録されています。敷地には季節の花咲く庭園があり、城内は4月から10月まで毎日公開(11月から3月は土日のみ)されています。

ムイデン城の内部

ムイデン城の内部

ムイデン城の城下町は水に囲まれた静かなエリアにあり、カフェで休憩もできますが、もし余裕があれば、さらに東へ8kmのナールデン Naarden へ出かけてみましょう。ナールデンは、函館の五稜郭のような星型城塞都市で、東からの敵に備えていました。ここもユネスコ世界遺産の一部です。城壁の中に中世の街並みが残る、小さいながらも印象的な町です。

オランダの星型城塞都市ナールデン空撮

空から見たナールデン (c) Amsterdam Marketing / Photo by Cris Toala Olivares

ナールデンの中心には美しい市庁舎があり、気軽に入れるカフェやショップがあります。小さい町なので自転車を止めて、徒歩で散策してもよいでしょう。ハイライトはオランダ最古といわれる大教会 Grotekerk で、新約・旧約聖書の場面を描いた木造パネルが残されています。パイプオルガンのコンサートも有名です。

ナールデンの大教会

ナールデンの大教会

古今東西の計量道具ばかりをあつめたWeegschaal Museumは風変りなミュージアム好きにはたまりません。城塞都市としての歴史を紹介したオランダ砦博物館(The Netherlands Fortress Museum)でナールデンの歴史を知ることもできます。

ランチはArsenaal Restaurantsでいかがでしょう。かつての武器庫がおしゃれでカジュアルなブラッセリーに生まれ変わっています。帰りは、ナールデン・ブッサム駅から自転車を載せて、電車で20分のアムステルダムへと戻ることができます。電車に乗る場合は、自転車用のチケットを合わせて買う必要があります。

● 風車を探してザーンセスカンスZaanse Schans
アムステルダム中心部から約20km

アムステルダム郊外の風車村ザーンセスカンス

青空に風車が並ぶ ザーンセスカンス

オランダと言えば風車を思い浮かべる人も多いと思います。いまも全土に900基ほど風車が残されていますが、そのほとんどは農地などに点在しています。風車が一堂に並ぶ光景を観ることができて、その仕組みなどを見学するなら、アムステルダムの北にあるザーンセスカンスがおすすめです。皇帝ナポレオンが、来て観て驚いたという史実が残るザーン地方にあり、ここはかつて数えきれないほどの風車が林立していました。

ザーンセスカンスにある伝統家屋

可愛いグリーンの伝統家屋もある

産業革命以前、動力として活躍した粉引きや染料作りの風車を移築し、保存しているのがザーンセスカンスです。風車以外にもこの地方独特の緑色に塗られた家屋や倉庫が保存され、牧歌的な風景が味わえます。入場無料。木靴工房やチーズ工房などを見学して、お土産も買うこともできます。

ザーンセスカンスの風車守

ザーンセスカンスでピーナッツオイルを作る風車守

アムステルダム中心部からは20km、1時間30分ほどみておきましょう。中央駅の北から出発する無料のフェリーでアムステル川を渡り、対岸を北上します。帰りは、ザーンセスカンスの最寄り駅コーフ・ザーンダイクから自転車を載せて電車で戻ってきても良いでしょう。

● チューリップのカーペット
ハーレムまたはライデンから約16km

オランダのチューリップ畑

一面のチューリップ畑の見ごろは例年、4月中旬から5月上旬まで

3月下旬から5月上旬のみ開園する春の観光スポットとして人気のキューケンホフ Keukenhofは、チューリップやヒヤシンスなどの球根栽培地帯として知られるエリアの中心、ハーレムとライデンという町のほぼ中間にあります。

それぞれの町からキューケンホフまでは自転車で1時間程です。おすすめのルートはハーレム Haarlem を出発して、南下しキューケンホフ公園へ。公園を満喫しランチの後、さらに南下し、ライデン Leiden へ。

オランダのキューケンホフ公園

途中、様々な品種が咲きそろうキューケンホフ公園を訪れよう

キューケンホフ公園のムスカリの花

キューケンホフ公園 川のように流れるムスカリの花壇
(c) Amsterdam Marketing / Photo by Laurens Lindhout

ルートの途中、周辺の花畑を探して、写真を撮りながらサイクリングが楽しめます。ハーレムまたはライデンからキューケンホフを往復をしてもよいし、走り抜けて、帰りは電車で出発した駅まで戻ってもよいでしょう。長距離のサイクリングが苦手な方は、キューケンホフ公園でレンタサイクルが利用できます。公園から少しだけ足を延ばして、周辺の畑をめぐってみるのもおすすめです。

ハート形のチューリップ写真

旅の思い出を込めて、自分らしい1枚を

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