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ブリューゲル没後450年がはじまります

ブリューゲル没後450年の2019年、前半のハイライトとなる記念イベントが4月上旬から始まります。追加や変更になったイベントや最新情報と合わせて見どころをご紹介します。

首都ブリュッセルと近郊

● フロラリア・ブリュッセルのブリューゲル展
2019年4月6日~5月5日

ブリュッセルの中心からバスでたった30分の郊外に、美しいお城と庭園があるのをご存じですか?

フロラリア・ブリュッセルは春だけ開館する人気の庭園です。14ヘクタールの庭園にはチューリップをはじめとするカラフルな球根花が咲き、目を楽しませてくれます。1000㎡もある広い温室で、ブリューゲル没後450年を記念した展示が開催されることになりました。フラワーアートで作るブリューゲル作品のレプリカが飾られます。ブリューゲルと花という2つの素敵なアートの競演です。

ベルギーの春の庭園 フロラリア・ブリュッセル

● ザ・グレイト・エスケイプ
2018年9月26日~2019年12月末(予定)
ブリュッセル市内にあるノートルダム・ドゥ・ラ・シャペル教会はピーテル・ブリューゲルが結婚し、埋葬された教会です。敷地にあるブリューゲルの像の前で記念撮影したり、記念プレートを見学するのに加えて、今年ならではのお楽しみが、ブリューゲルの絵に登場するキャラクターたち。立体的に作られた小さな生き物が、教会の各所に隠れています。どの絵の中のどんなキャラクターがいるのか、探してみませんか?

ブリューゲルの絵のキャラクターがいるブリュッセルの教会

(c)Bowling

● ベルギー王立美術館のブリューゲル・ルーム
ブリュッセルの芸術の丘にあるベルギー王立美術館の古典美術館で、「ベツレヘムの戸籍調査」「叛逆天使の墜落」「イカロスの墜落のある風景」「スケートをする人と鳥罠のある冬景色」といったピーテル・ブリューゲル(父)の傑作が観られます。父の作品を模写して後世に広めた長男ピーテルや、独自の才能を開花させ画家として活躍した次男ヤンといった息子たちの作品も合わせて見られる、ブリューゲル・ルームは必見です。

《特別展》未知のブリューゲルの傑作
王立美術館では、ブリューゲル作品をバーチャルに体験できる「未知のブリューゲルの傑作(Unseen Masters)」展も開催中です。細かい部分まで細密に描かれたブリューゲルの絵を、超解像度にデジタル化することで、肉眼で見る以上の細部を体感することができます。まるでブリューゲルの絵の中に入ったかのよう。

● アートセンターBOZARの2つの企画展
BERNARD VAN ORLEY: BRUSSELS AND THE RENAISSANCE
PRINTMAKING IN THE AGE OF BRUEGEL
開催中~5月26日

ベルギー王立美術館の近くにあるアートセンターBOZARで2つの企画展が開催中です。

「べルナルド・ヴァン・オルレイ:ブリュッセルとルネサンス展」は、ブリューゲルが生きた時代に、ブリュッセルで最大のアトリエを持っていた画家ヴァン・オルレイにまつわるもの。オーストリアのマルガレータやハンガリーのマリーの宮廷に仕え、同時代のデュラーやラファエロと交流があったとされています。

ブリューゲル時代の版画制作展」は16世紀に隆盛を極めた版画について。いまでは様々なメディアでブリューゲルの作品に触れることができますが、当時は作品を広めることができる最も効果的な手段が版画でした。アート作品だけでなく、新聞から政治のプロパガンダまで様々な視覚コミュニケーションに使われたブリューゲル時代の版画と、それに貢献した職人技や企業家精神を紹介します。

ブリューゲル街道

ブリュッセル郊外にあるパヨッテンランドという地方に、ブリューゲルが描いたフランダースの原風景が広がっています。絵に描かれたと想定される場所をつないだルートは「ブリューゲル街道」と呼ばれ、徒歩や自転車でめぐることができます。4月7日から10月31日まで、ブリューゲル街道の各スポットに、ブリューゲルの作品に触発されて生まれた現代アートが設置されます。

ブリューゲル作「盲人の寓話」に描かれているとされるシント・アナ・ペーデの教会

《特別イベント》愚の饗宴:ブリューゲル再発見
FEAST OF FOOLS: BRUEGEL REDISCOVERED
2019年4月7日~7月28日

ブリューゲル街道の一部でもある古城 ガースベーク城で、ブリューゲルに影響を受けた20世紀のアーティストの絵画、音楽、文学などの作品を集めた特別展が開催されます。風刺的なユーモア、隠れたメッセージ、農村の賛美といったブリューゲルの作品にあふれるモチーフを再発見しましょう。

企画展の会場、ガースベーク城とブリュッセル市内を結ぶ、直行バス(DeLijn社118番)が2019年4月6日より10月初旬まで毎週末運行される予定です。ガースベーク城の庭園からの眺めもお見逃しなく。

空から眺めたガースベーク城

画家初期に活躍したアントワープ

ブリューゲルが、画家としての修行や初期の画業を行ったのが、ベルギー第2の都市アントワープです。希少な作品とゆかりのミュージアムを訪れることができます。

マイヤー・ヴァン・デン・ベルグ美術館
有名なアート収集家フリッツ・マイヤー・ヴァン・デン・ベルグのコレクションを展示するために作られた邸宅風ミュージアムです。14~16世紀の彫像、銀器、陶器など幅広い芸術品を収蔵。「12の諺」と修復が終わったばかりの「悪女フリート」の2点のブリューゲル作品があります。

マイヤー・ヴァン・デン・ベルグ美術館所蔵のブリューゲル作「悪女フリート」

修復を終え、2019年1月に美術館に戻ってきた「悪女フリート」 foto Ans Brys

必見が「悪女フリート」。大がかりな修復後、作品の色は、これまでよりも明るく多彩で、ブリューゲルの筆使いと卓越した技術がわかるようになっています。また以前より、作品により奥行きを感じられるようになりました。

ブリューゲル「12の諺」

ブリューゲル「12の諺」マイヤー・ヴァン・デン・ベルグ美術館所蔵

ベルギー東部 野外博物館

たくさんの農民や農村の風景を描いたブリューゲルは「農民の画家」とも呼ばれています。ベルギー東部の緑豊かな森の中にある野外博物館ボクレイクには、ブリューゲルの絵に出てくるような農家が保存されています。ブリュッセル中央駅からベルギー鉄道の急行ICで90分。

ボクレイク野外博物館
100年以上前のフランダース地方の農村を再現した野外博物館です。博物館の創設者はブリューゲルの絵に強い思い入れを持っていました。フランダース中の農村を探し回り、建物を移築し、ブリューゲルの絵に描かれた農家を再現したエリアがあります。広い園内は馬車での移動も可能。牧歌的な風景に癒されます。

ベルギーのボクレイクの風景

(c)Bokrijk

《特別イベント》ブリューゲルの世界
THE WORLD OF BRUEGEL
2019年4月6日~10月20日
ブリューゲルの時代の農民の生活道具と現代の道具を比較したVR展示、ブリューゲル時代のゲームの体験、3枚の絵画をモデルにした家屋の展示、巨大な納屋を使ったプロジェクション(絵画の中に入ったような体験ができる)、劇団による喜劇上演など様々なイベントが開催されます。

ブリューゲルが描いたような農村の風景が見られるボクレイク野外博物館 (c) Bokrijk

ブリューゲルが描いたような農村の風景 (c) Bokrijk

ブリューゲルが描いたような農家 (c) Bokrijk

春から夏にかけての見どころをご紹介しました。2019年秋以降にご旅行を計画の方は、ブリューゲル記念年の年間主要イベントについてまとめたこちらの特集ページをご覧ください。

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