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「神秘の子羊」修復の最新情報とファン・エイク記念年

ゲントの聖バーフ大聖堂 Sint-Baafskathedraal に飾られているファン・エイク兄弟作の祭壇画「神秘の子羊」は、初期フランドル絵画の最高傑作と言われる作品です。世界最古の油彩画のひとつともいわれ、約600年前に描かれたとは思えないほどみずみずしく、精緻な細部の描写が見るものを圧倒します。

聖バーフ大聖堂「神秘の子羊」全体像(修復前)(c) lucasweb.be

この門外不出のベルギーの宝は、現在13年(予定)という大がかりな修復作業に入っています。祭壇画のパネルは3つに分けて修復作業が行われ、作業に入っていない部分はそのまま聖バーフ大聖堂で観られます。

修復中のパネルは、同じ市内にあるゲント美術館 Museum of Fine Arts Ghent の特別室で作業が進められ、その様子も一般公開されています。ゲント美術館は、ヒエロニムス・ボスの「十字架を担うキリスト」やアンソール、マグリットといったベルギーの画家の傑作を収蔵した見ごたえのある美術館です。

ゲント美術館で修復中の神秘の子羊

聖バーフ大聖堂「神秘の子羊」現在修復中のメインパネルの部分
(c)www.lukasweb.be – Art in Flanders vzw, foto KIK-IRPA, Brussel

2019年~2020年の展示予定

神秘の子羊の修復後の外側パネル

聖バーフ大聖堂「神秘の子羊」修復の終わった外側のパネル
© www.lukasweb.be – Art in Flanders vzw

2019年
2016年に第1段階(祭壇画の外側パネル、画像上)の修復が完了しました。以降、現在まで中央の「子羊」を含むメインパネルの修復が第2段階として進められています。 ゲント美術館が休館の月曜日を除く、平日は修復中のパネルと作業をガラス越しに見学できます。 週末など作業がないときは、修復中のパネルがガラス面近くに移動され、良く見えるように展示されています。
修復が完了した外側パネルと、修復前の内側上段のパネルは、聖バーフ大聖堂で観られます。

ゲント美術館の神秘の子羊

Photo by Bas Bogaerts  ©Stad Gent-Dienst Toerisme

2020年1月
ファン・エイク記念年となる2020年初頭に「神秘の子羊」の全パネルが聖バーフ大聖堂に戻され、展示されます。

2020年2月1日~4月30日
修復が完了した「神秘の子羊」の外側パネルが、ゲント美術館の特別展(後述)に出展されます。内側パネルは、上下段とも引き続き聖バーフ大聖堂に展示されます。

2020年5月~6月中頃
ゲント美術館の特別展終了後、外側パネルは聖バーフ大聖堂に戻り、再び全てのパネルが聖バーフ大聖堂に展示されます。

2020年6月26日~12月末頃
聖バーフ大聖堂にビジターセンターが開館します。これに伴い、全パネルが聖バーフ大聖堂の新しい展示部屋で展示されます。

2021年~2025年頃
修復の第3段階(最終段階)として、内側上段のパネルの修復がゲント美術館で行われる予定です。

ファンエイク記念年がやってくる

ブルージュのファンエイク広場

ブルージュのファンエイク広場 (c) Jan D’Hondt

ヤン・ファン・エイクは、15世紀前半に活躍した初期フランドル派を代表する画家です。ブルゴーニュ公国のフィリップ3世の宮廷画家であり、当時貿易で繁栄を極めたゲントやブルージュの裕福な商人や政治家からも注文を受けて制作していました。兄フーベルトと共に完成させた聖バーフ大聖堂の祭壇画「神秘の子羊」(ゲント)は、初期フランドル絵画の最高傑作と言われています。

ゲントの聖バーフ大聖堂

ゲントの聖バーフ大聖堂 (c) Visit Gent

2020年、ベルギー・フランダースでは画家ヤン・ファン・エイクの功績を祝う特別記念年となります。

目玉となる企画展は「ヤン・ファン・エイク:視覚の革命」展 JAN VAN EYCK: AN OPTICAL REVOLUTIONです。2020年2月1日~4月30日まで開催されます。

わずか20点ほどしか現存しないと言われているヤン・ファン・エイクの作品のうち、約半数が本展に展示される予定です。ファン・エイク以外の作品も含めて、中世後期から約80点の作品を展示。古い貴重な作品が数多く集まる、特別な展覧会となります。

ゲント美術館ファンエイク展出展のマドンナ

Jan van Eyck (Maaseik?, c. 1390 – Brugge, 1441) The Madonna at the Fountain, 1439 Oil on panel 19 × 12 cm Royal Museum of Fine Arts, Antwerp(c)www.lukasweb.be – Art in Flanders vzw. Photo Hugo Maertens

祭壇画「神秘の子羊」の外側パネルが、本展のハイライトとして展示され、修復が完了した部分をじっくりと鑑賞できます。

なお、展覧会の入場チケットは、2019年2月1日から販売が始まっています。1回の枠で入場できる人数が限られるため、旅程が決まっている方は展覧会特設ウェブ(英語)で早めのご予約をおすすめします。

「ヤン・ファン・エイク:視覚の革命」展
日程:2020年2月1日~4月30日 毎日午前9時30分~午後7時
会場:ゲント美術館
展覧会特設ウェブ(英語)http://vaneyck2020.be/en

ファンアイク記念年のイベントや情報は、今後もお知らせしていきます。

※掲載情報は、2019年3月調べのものです。予告なく変わる場合があります。
※企画展の前など祭壇画の移動で、展示がご覧になれない日があります。

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