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オランダ王家ゆかりの町で ロイヤルなスポットを探訪

スペインとの80年戦争で中心的な役割を担ったオラニエ公ウィレム1世、そしてその子孫から優れた指導者が生まれ、オランダの独立と発展に貢献しました。オランダ北部7州の総督を長く務めたオラニエ=ナッサウ家は、現在のオランダ王室の祖先です。

オランダ国王と王妃

ウィレム=アレクサンダー国王(中央右)とマキシマ王妃(右)

オランダの独立は、オラニエ公が諸侯や市民と協力し、勝ち取ったものでした。近代社会では王室の存在意義に疑問を持つ人ももちろんいますが、民主的な国王や女王を輩出してきたオランダ王室は、いまも多くの国民に愛され、受け入れられています。

国王の日に王室の色、オレンジでお祝いする人々

オラニエ=ナッサウ家のオラニエとはオレンジという意味です。オランダの国の色として、ナショナルチームのユニフォームや応援グッズに鮮やかなオレンジが使われています。オランダ王室とその祖先が残したモニュメントを歴史的な町に探してみませんか?オランダのロイヤルなスポットをご紹介します。

王家のゆりかごブレダ 

オランダ王室縁のブレダの城

オラニエ公一族などが住んだ 古城 Bouvigne 平日に庭園を一般公開している

オランダ王室のはじまりは南部のブレダにあります。1403年 、ブレダ出身の貴族ヨハンナ・ファン・ポラネンが 、ドイツ・ナッサウ家のエンゲルベルト1世と結婚します。ブレダはナッソウ家の拠点となり、15世紀から16世紀にかけて繁栄の時代を迎えます。お城や大教会といった建物にいまもその栄光を感じます。ブレダのナッサウ家ヘンドリク3世の子、ルネ・ド・シャロンが最初のオラニエ公となり、現在のオランダの主要な部分を統治しました。彼の従弟で歴史を動かしたウィレムへ、オラニエ公の称号は継承されました。

● 大教会 Grotekerk

オランダのブレダ大教会

ブレダのモニュメント

15世紀建造の立派な教会に、ブレダのナッソウ家の栄光を観ることができます。ヘンドリク3世は、この教会にルネッサンス様式の改築を加えました。オラニエ公の称号にちなんで、プリンスという名の礼拝堂があり、最初のオラニエ公を含むナッサウ家の9名が眠っています。塔は登ることができ、約100mからの絶景が楽しめます。

住所Kerkplein 2, Breda

● べヒンホフ Begijnhof

ブレダのベヒンホフ
オアシスのような静けさのあるブレダのベヒンホフ。古びた牧師館や家々がハーブガーデンを囲んで並んでいます。敬虔な独身女性が暮らしたべヒンホフは、その一部がミュージアムとなっていて、彼女たちの暮らしが紹介されています。オランダやベルギー各地に残るベヒンホフですが、ブレダのものはナッサウ家のエンゲルベルト1世と結婚したヨハンナ・ファン・ポラネンが奨励し、1531年にナッソウ家の保護施設となりました。ミュージアムは月曜日と一部の祝日を除く毎日正午~午後4時まで開館。中庭の見学(毎日午前9時~午後6時)は無料です。

住所Catherinastraat 29, Breda

● ブレダ市立博物館 Stedelijk Museum Breda

ブレダ市立博物館

ブレダのナッサウ家出身のオラニエ公から連なるオランダ王室の歴史と、ブレダの歴史について学べるミュージアム。肖像画などが展示されています。

住所Boschstraat 22, Breda

● ホテルナッサウ Hotel Nassau Breda

オランダ ブレダのホテルナッサウ

ホテル内のくつろぎスぺース

オランダ ブレダのホテルナッサウ

宮殿のチャペルを利用したパーティー会場

かつてのブレダの宮殿がホテルに生まれ変わりました。宿泊してロイヤルな気分を味わってみては?または宮殿の修道院を改装したレストランLiefdesgestichtでランチやディナーはいかがでしょう?

住所Nieuwstraat 21-25, Breda

国の基礎が作られた町 デルフト

1572年、後にオラニエ公を継承するウィレム1世が、ブレダからデルフトへ移り住みます。プリンセンホフという名で知られる館で、静かに時が来るのを待ちました。オラニエ公ウィレム1世は、スペイン・ハプスブルグ家の統治下にあったオランダの独立のためにデルフトで蜂起します。これは実を結び、1579年にユトレヒト同盟が結成されオランダ建国の礎となりました。

デルフトのプリンセンホフミュージアム

現在ミュージアムとなっているプリンセンホフ

オラニエ公ウィレム1世は、父なる土地の守護者といった意味の称号Pater Patriaeを得て、実質的な統治者となりますが、スペイン王フェリペ2世によりその首に賞金がかけられます。1584年、バルタザール・ジェラールという人物がオラニエ公ウィレム1世を銃で暗殺します。
当時、故郷のブレダはスペインの統治下だったため、デルフトの新教会に埋葬されました。以降、オランダ王家の多くの方々がデルフトの新教会に埋葬されています。

● プリンセンホフ・ミュージアム

デルフトのプリンセンホフミュージアムに残る弾丸跡

いまも残る 2発の弾丸跡

デルフトのプリンセンホフミュージアム

オラニエ=ナッソウ家ゆかりのコレクション

オラニエ公ウィレム1世が暗殺された場所として有名になったプリンセンホフは、現在は16世紀から17世紀の絵画やデルフトの歴史を展示するミュージアムになっています。暗殺者バルタザール・ジェラールは銃を2発発砲し、その跡は400年以上経ったいまも階段の脇の壁に残っています。またこの館で、ウィレム1世は「独立宣言」の草稿を書きあげたと伝えられています。

住所Sint Agathaplein 1, Delft

● 旧教会 Oude Kerk

デルフトの旧教会と運河

運河の上にやや傾いて建つ旧教会は、デルフトの風景になくてはならない風情あふれる建物。素晴らしいステンドグラスがあり、デルフトの黄金時代に活躍した画家ヨハネス・フェルメール、自作の顕微鏡で微生物を観察し「微生物学の父」と呼ばれるアントニー・ファン・レーウェンフックなどがここに眠ります。
オランダ王室との関係は、2004年に現国王の弟ヨハン・フリーゾ王子が、オラニエ公ウィレム1世の誕生日である4月24日にここで結婚式を挙げたことで知られています。

住所HH Geestkerkhof 25, Delft

● 新教会 Nieuwe Kerk

デルフトのマルクト広場と新教会

デルフト新教会の王室の墓

デルフトの新教会からの俯瞰

新教会の塔からの眺め

オラニエ公ウィレム1世をはじめ、多くのオランダ王室の方々が眠る教会です。大理石が華麗に彫り込まれたウィレム1世の墓碑があります。教会の塔の上からのデルフトの街並もぜひ体験してください。

住所Market 80, Delft

ロイヤルシティ ハーグ

デルフトから10キロ東にあるオランダ第3の都市ハーグに、ウィレム1世の息子のひとりモリッツが移り住みました。以降、ウィレム=アレクサンダー現国王まで、4世紀にわたり、オラニエ公とオランダ王室の宮廷はハーグにあります。9月にはオランダ議会開会の日に、国王と王妃が黄金の馬車に乗ってパレードを行います。こうした歴史から、ハーグは別名ロイヤルシティと呼ばれます。

オランダ議会開会のパレード

オラニエ・ナッソウ家がオランダ王室を開いたのは、いまから約200年前のことになります。ナポレオン軍の侵攻に共和国が敗退し、英国へ亡命して戦いを続けていたウィレム王子が帰国し、1815年オランダ国王ウィレム1世が誕生。オランダは王国となりました。

● ノールドアインデ宮 Paleis Noordeinde

ハーグのノールドアインデ宮殿

オラニエ公ウィレム1世の子孫たちが暮らしたハーグの宮殿は現在、国王の執務宮殿となっています。国王が宮殿にいらしゃるかどうかは、王室の旗が掲げられているかどうかでわかります。現在も使用されている宮殿なので通常は非公開ですが、夏季に数日ほど特別公開されます。また公開日でなくても、その外観や隣接する庭園は一見の価値があります。

住所Noordeinde 68, The Hague

● ビネンホフ Binnenhof

オランダハーグのビネンホフ

オランダ議会が開催されるビネンホフ
1585年、オラニエ公ウィレム1世の息子モリッツが移り住んだことから、オランダの政治の中心となったのがこのビネンホフです。オランダの議会はビネンホフのなかで開かれます。
歴史ある内部を覗いてみたい方は、ProDemos主催のツアー(英語)に参加してみましょう。毎年9月、オランダ議会開会の日に国王がスピーチを行う「騎士の館」の玉座などが見学できます。
建物の中庭は通行自由なので、観光がてら歩いたり、記念撮影ができます。古い石畳を歩いていたら、自転車にのった首相が通るかもしれません。

住所Binnehof, The Hague

● ランゲ・フォールハウト宮 Paleis Lange Voorhout

オランダ ハーグのエッシャー美術館

オランダハーグエッシャー美術館前の黄葉の並木道

ランゲフォールハウト宮の広場の秋

エマ王太后が冬を過ごしたハーグ市内のランゲフォールハウト宮殿が、オランダを代表するグラフィックアーティストの作品を展示するミュージアムになっています。日本では、だまし絵で知られるM.C. エッシャーの魅惑的な大作がシックな宮殿の中で鑑賞できます。

住所Lange Voorhout 74, The Hague
エッシャー美術館

● ハウステンボス宮 Paleis Huis ten Bosch

オランダ王家の居城ハウステンボス
ハーグの森の中に「ハウステンボス(森の中の家)」と呼ばれる宮殿があります。ここは国王の居城で、前ベアトリクス女王の退位後から数年続いた改装工事を終え、2019年1月から現国王一家がお住まいになっています。宮殿の敷地には入れませんが、建物を望むことはできます。周囲を囲むハーグの森は市民の憩いの場となっていて、散策やサイクリングにおすすめです。

住所 ‘s Gravenhaagse Bos 10


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