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オランダ風車物語 〜 風車の日、醸造所、世界遺産

オランダ 風車 イメージ
 
その昔オランダにやってきたナポレオンはザーンセスカンスに並ぶ600あまりの風車を見て「なんとユニークな!」と驚嘆したと言われています。 この風車群は世界初の工業エリアと考えられています。 250年後の現在も、ザーン地方の緑の家々と風車は大切に保存され、ピーナッツオイルを作る風車などを見学できます。 高さ40メートルを超える世界最大の風車をご存じですか? 南西のスキーダムという町にあります。 ここで風車はジンの元祖「ジュネバ」の醸造に活躍しました。 最も美しいと言われるのがキンデルダイクの風車。 干拓地が国土の約1/4を占めるオランダで、その国造りに貢献した19基の風車は、ユネスコの世界文化遺産に登録されています。 最盛期には1万の風車がオランダで活躍しています。 そして、いまでも1000ほどが国土に点在。 オランダ人にとって数世紀にわたり必要不可欠だった風車は、いまも大切に保存され、訪れる人々を待っています。
  
オランダ 風車 運河歴史からみる風車
 
風車そのものは古くから知られていますが、それをもっともよく活用したのはオランダ人でしょう。 平らな国土に吹き寄せる風といった土地はまさにうってつけ。 風車の生み出すエネルギーは、粉引き、木挽き、プレス機、ポンプ機として利用され、小麦粉やマスタードなどの食料を作ったり、木材、塗料、油、紙などを産み出しました。 なかでも干拓地を作り、低地の排水に果たした役割は計り知れません。 世界第2位の農産物輸出を生み出すオランダ。 その農業の発展の土台に風車を使った農地整備がありました。
 
現存する風車約1000基のうち、アムステルダムのオッテル風車やライデンのデ・ファルク風車などは、現役で活躍しています。 またオランダの文化を伝えるため内部をミュージアムとして公開しているものもあります。 希望する人に風車を家として貸出し、安い家賃で住んでもらい、住人がメインテナンスをするという政策も活用されています。 国を作るため役に立ってきた風車を大事にし、次世代に残していこうというオランダの人々の心を感じます。
 
風車 オランダ 仕組み 歴史風車の日
 
風車はポストタイプと呼ばれるものとそのバリエーションがメインとなっています。 煉瓦または石造りの土台の上に、八角形や十二角形の建物が載せられます。 羽の付いている屋根の部分だけが、風向きに合わせて360度回転します。 建物自体は動かないため大きく建てられることが強みです。
5月の第2土曜日はオランダで年に1度の「風車・水車の日」。 国中の風車および水車が非公開のものも含め、一般に公開されます。 持ち主や風車守がたくさんの旗や花でお化粧を施した雄大な姿が晴れの日を迎えます。 風車の前でとっておきの記念写真が撮れそう。 稼働する風車を眺めたり、中に入ったり、風車守から説明を聞いたり・・・風車に親しめる最適なタイミングがこの風車の日です。
 
風車 風力発電 オランダ現代の風車
 
数世紀にわたり自然の風を動力源とし、エコロジーなエネルギーを利用してきたオランダ。 現代では木造や石造の風車は歴史的遺産となりましたが、自動運転のタービンを使った風力発電機が導入されています。 海に囲まれた地形を活かし、人や動物への影響が少ない洋上での風力発電も増えています。
 
訪ねてみたい風車たち
 
キンデルダイク オランダ 風車キンデルダイク
 
オランダ旅行のアルバムに「キンデルダイク」の写真がなかったら、そのアルバムは完成したとは言えないかも? 19基の風車は、大がかりな治水体系の一部として1740年頃に建設されたものです。 1997年、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。 風車は川を挟んで対面に2列に並び、壮観な眺めを作っています。 7月と8月には風車が一斉に稼働する様子が見られます。 冬の間は、凍った運河でスケートを楽しむ家族連れを見かけます。 叙情豊かな四季折々の光景を是非写真に収めましょう。 キンデルダイクへの最寄りの大きな町はロッテルダム。 Rotterdam Lombardijen駅から90番のバスで40分。 またはロッテルダムのエラスムス橋の発着場からWaterbus社の定期船20番でRidderkerkまで35分。 そこからDriehoeksveer社のボートで5分。 天気のいい日はボートもおすすめです。
 
オランダ ザーンセスカンス 緑の町 風車 保存地区 明治村緑の村ザーンセスカンス
 
ザーンセ・スカンスはいまも人が住んでいる保存地区。 独特の緑の家屋や風車が集まっていることから「緑の町」とも呼ばれます。 17〜18世紀のオランダの生活が感じられるレトロ・スポットとして人気。 伝統の木靴やチーズ工房を見学したり、お土産物を買ったり、博物館となっている家屋を訪問できます。 約250年前このエリアには木材板、絵の具、マスタード、油、紙などを生産する600以上の風車がひしめいていました。 世界初の工業エリアと呼ばれるゆえんです。 今も数基の風車がザーン川沿いに並び、絵葉書のような風景を作っています。 アムステルダムから鉄道で20分と近いため、たくさんの観光客が訪れるスポットでもあります。
 
風車 スキーダム ジュネバ 醸造所スキーダムのジュネバ醸造所
 
世界最大の風車を見るならスキーダムへ。 駅を降りてスキー川沿いを歩けば、33m〜42mの高さを誇る風車たちを見落とすことはないでしょう。 スキーダムは18世紀から19世紀にかけて、ジュネバ酒生産の中心でした。 風車は、ジュネバの主材料となる麦芽を挽くために使われました。 「くじら」、「三つの麦」、「自由」、「北」、「新しい椰子の木」、そして最近再現された「らくだ」が見られます。 「新しい椰子の木」風車は、風車の歴史や役割を紹介する博物館です。 市内にはジュネバ博物館もあります。 スキーダムはアムステルダムから鉄道で1時間。 ロッテルダムから5分。 半日足を延ばしてみては?
 
オランダ ライデン デファルク 風車博物館デ・ファルク風車博物館
 
デ・ファルク風車博物館(Molen de Valk)は1785年に建てられた風車。 シーボルトを介して日本とつながりの深いライデン市の最もよく知られた観光地のひとつです。 オランダ語で「ハヤブサ」を意味するデ・ファルクは、長い間、製粉に活躍したのち、1966年ここで暮らした粉屋の道具や生活を展示する博物館として開館しました。 生きた博物館として今でも穀物などをひいています。 1階部分は100年以上前に作られたキッチン、リビング、応接家具などを設えた住居スペース。 1階と2階のベッドルームの一部に穀物製粉の歴史を展示。 古い道具のコレクションが見られます。 さらに上の階には粉挽きロフト、石造りのロフト、昇降ロフトがあり、風車全体の構造が見られます。 近くのカフェ・デ・ブルイネ・ブーンからの風車の眺めは最高です。 ライデンは他にもシーボルト縁の植物園やシーボルトの家、民族学博物館など見どころがあります。 1日ゆっくり歩きたい町です。
  
オランダ アムステルダム 風車 ビール醸造所 ヘットアイビール醸造所ヘットアイ
 
アムステルダムのデ・ホーイエル風車の前にヘットアイ醸造所があります。 風車とビールという他では見られないワクワクする組み合わせ。 醸造会社の設立は1983年と新しいものの、オーナーのペーテルソンさんは約30年ビール一筋。 少しずつラインナップ増やし、季節ごとのビールを加えるなど新しいラベル作りに余念がありません。 全てのビールが100%オーガニック。 小さいグラスで数種類のビールを楽しめる試飲メニューが人気です。 街歩きのあとの休憩にいかがでしょう。 醸造所では週末のみツアーを開催しています。 隣の風車はかつて製粉に活躍したもので、アムステルダムに現存する最初期の風車のひとつ。 1725年に建てられ、1814年には建物で混みあった旧市街の中心から移設。 おかげで風をとらえ続けることができ、生き残りました。 デ・ホーイエル風車はオランダで一番高い木造の風車と言われています。 内部見学は残念ながらできませんが、風車を眺めながらのクラフトビールの味は格別です。

風車 冬 スケート オランダ

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