
(c) Toerisme Tongeren
ベルギーのフランダース地方東部のリンブルグ州にある町トングレン Tongerenは人口は約2万人とけして大きな町ではありませんが、その歴史は2000年以上前のカエサルのローマ時代にさかのぼります。町の中心グロートマルクトには、紀元前1世紀にローマのカエサルを破った町の英雄アンビオリクスの像が立ち、今も人々に愛されています。ガロ・ローマ文化を担ったベルギー最古の町のひとつです。
● アンティーク市
トングレンでは毎週日曜の午前中にベネルクス(オランダ、ベルギー、ルクセンブルク)で最大のアンティーク市が開かれます。40軒のアンティークショップと350軒のスタンド(移動店舗)に、骨董品、ブロカント、デザイン雑貨、レトロ雑貨などアンティークと雑貨にまつわるあらゆるものが並べられ、国内外からの人々が集って大きな賑わいをみせます。お天気のいい夏の日には出店が増え、町のいたるところに店舗が出ます。駅前にあるEburonenhalホールとJulianus駐車場といった屋内会場もあるので、雨でも大丈夫。移動店舗だけでなく、アンティークの家具や雑貨などを売る店も多くあるので、専門家でも満足できます。
開催:毎週日曜 午前7時から午後1時

ベギン会院地区の街並み
● 世界遺産ベギン会院
ベギン会とは、女性が修道女にならず在俗のまま集まって暮らす集団で、夫が戦地へ赴いたり、独身だったりした場合など、女性一人で暮らすのが難しかった時代に、女性の自立と安全を保っていた画期的な制度と言えます。中世の頃はベルギーのフランダース地方各地にあり、それらは現在世界遺産となっています。トングレンのベギン会は町のようになっている都市型ベギン会院。ベギン会博物館(火曜から日曜午前10時~午後5時開館。ただし12時半から1時半は閉館)では当時のベギン会の人々の様子を知ることができます。

テセウムの宝物殿
● 聖母教会と宝物殿テセウム
2016年聖母教会に宝物館テセウムが開館。古くからのキリスト教に関する貴重な宝物の数々を見ることができるようになりました。聖人の遺物や司教の豪華な衣装、象牙の聖像など、数百年前、千年以上前の遺物もあります。ロマネスク様式の12世紀の回廊など建築としても見るべきものがあります。
テセウム:火曜~日曜 午前10時~午後5時(土日と7、8月は午後6時まで)開館
聖母教会:毎日午前9時から午後5時開館
● トングレンのホテル
トングレンのホテル一覧はこちらから。
エブロン・ホテル:旧市街中心部のかつての修道院を改装してできたホテル。内部はモダンでスタイリッシュです。全52室。
● トングレンへのアクセス
ブリュッセルから:トングレン駅まで直通電車で約90分、約90km。
オランダ南部のマーストリヒトから:直通バスで40分、約20km。
トングレン観光局ウェブサイト(英語)
https://www.toerismetongeren.be/en
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